診察室で顔が赤いという理由で来院される方を見ていると、多くの方がまず「化粧品が合わないみたいです」あるいは「肌が敏感なので」とおっしゃいます。ところが、赤くなる部位と伴う症状を一つずつ確認していくと、思った以上に頻繁に酒さの初期サインに出会います。今日は、そのサインをどのように見分けて読み取るのか、症状を中心に整理してみます。
顔の中央が赤くなるとき、まず思い浮かべること
酒さは症状によっていくつかのタイプに分けられますが、最も代表的な特徴は一つに集約されます。

鼻と頬を中心とした顔の中央部分が、一時的に際立って赤くなること。
閉経期の女性ではないのにこうした赤みが特に強く、時間が経つにつれて気になり始めたなら、まず酒さを疑ってみることができます。単に「顔がほてりやすい体質」と片付ける前に、赤くなる場所が顔の真ん中かどうかから確認してみるとよいでしょう。
赤みに何が重なると可能性が高まるのか
赤みだけで診断がつくわけではありません。そこにいくつかの所見が一緒に見られるとき、その可能性ははっきりと高まります。

- 細い血管が透けて見える毛細血管拡張症
- ぶつぶつと触れる丘疹
- 赤みの上にのる小さな膿疱
これらの所見が顔の中央の赤みとともに現れる場合、酒さである可能性がより高くなると考えます。

さらに、顔がほてる感じやヒリヒリする感覚まで伴う場合、可能性はいっそう高まります。実際、多くの方がこの感覚を「インナードライ」や「水分不足の脂性肌」と表現されます。「保湿剤をいくら塗っても肌の奥がつっぱる」と感じる場合は、単なる乾燥ではなく、酒さや敏感肌のサインである可能性があります。この点は、なぜ敏感肌には石けんではなく弱酸性クレンザーを勧めるのかで取り上げた洗顔習慣ともつながるお話です。
診断はどのような基準で行うのか
酒さには、実際に整理された診断基準があります。

大きく主症状と副症状に分けて見ます。
- 主症状:顔の一時的な赤み、持続する赤み、丘疹および膿疱、血管拡張症
- 副症状:顔のヒリヒリ感、局面(プラーク)、皮膚乾燥症、顔面浮腫、眼症状、周辺部へ広がる病変、鼻瘤
学会資料によると、主症状1つ以上と副症状1つ以上が同時に見られる場合に酒さと診断します。項目だけを見ると単純に思えますが、実際の顔でこの組み合わせを見極めるのは、思うほど簡単ではありません。
今すぐチャットで相談するから、今のご自身の顔の赤みがどちらに近いのか、まずお尋ねいただくのもよいでしょう。
段階によって症状はどう変わるのか
酒さは進行段階によって現れ方が異なります。



初期には刺激があったときだけ一時的に赤くなって落ち着きますが、時間が経つにつれて赤みがだんだん長く残るようになり、細い血管や丘疹、膿疱が加わっていく経過をたどることがよくあります。そのため、「ときどき赤くなる程度」のうちに方向性を定めることが、その後の経過に役立ちます。同様のお悩みについては、ときどき顔が赤くなりますでも詳しく取り上げています。
教科書の4つのタイプ、そして実際の診察室
教科書では、酒さを以下の4つのタイプに分けて説明しています。

| タイプ | 略称 | 代表的な所見 |
|---|---|---|
| 紅斑毛細血管拡張型 | ETR | 持続する赤みと細い血管 |
| 丘疹膿疱型 | PPR | ぶつぶつとした丘疹と膿疱 |
| 鼻瘤型 | Phymatous | 皮膚が厚くなる変化 |
| 眼型 | Ocular | 目の周りと目の症状 |
ただし、実際の診察室ではこのようにきれいに分かれるわけではありません。紅斑毛細血管拡張型と丘疹膿疱型が混在しているケースがほとんどで、一人の顔に複数の様相が同時に見られることが多いです。

さらに、酒さは脂漏性皮膚炎や接触皮膚炎と重なっていることもあれば、まったく別の疾患と誤認されることもあります。そのため、赤みだけを見て性急に病名をつけるよりも、伴う所見を一緒に読み取る過程が必要です。
では、まず何をすればよいのか
酒さは、初期からの正確な診断が重要な疾患です。顔の中央に赤みが繰り返し現れ、細い血管やほてりを伴う場合は、悪化する前に近くの皮膚科で状態を確認されることをお勧めします。赤みを抑える方向性については、診断後の状態に応じてVビームパーフェクタのような血管レーザーを含め、いくつかの選択肢を一緒にご相談することになります。この点は顔の赤みの主な原因・酒さ 第5部 治療で続けて取り上げています。
原因と悪化因子、つまり紫外線や刺激の強い食べ物、ストレスといった要素がなぜ重要なのかは、顔の赤みの主な原因・酒さ 第2部 原因で詳しく説明していますので、症状に心当たりがあれば併せてお読みいただくと、より理解しやすくなります。赤みや跡をそのままにしてよいか判断がつかないときは、赤い跡をそのままにしてよいか、診察室で私が確認する基準も参考になります。
チャットで相談する参考文献
- Wolff, Klaus, et al. "Fitzpatrick's Color Atlas, (Dermatology)." (2012): 976.
- Two, Aimee M., et al. "Rosacea: part I. Introduction, categorization, histology, pathogenesis, and risk factors." Journal of the American Academy of Dermatology 72.5 (2015): 749-758.
- Tan, Jerry, et al. "Updating the diagnosis, classification and assessment of rosacea: recommendations from the global ROSacea COnsensus (ROSCO) panel." British Journal of Dermatology 176.2 (2017): 431-438.
執筆:チョ・ミンギョル院長(皮膚科専門医、大韓皮膚科医師会 色素・ニキビ・酒さ・毛髪マスター認定)。詳しい経歴は医療スタッフ紹介でご確認いただけます。 初回公開 2023年2月25日 / 最終確認 2026-07-09
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、適した治療や結果は個人の状態によって異なる場合があります。