鏡を見るたびに「どうしてこんなに顔がテカるんだろう」「どうしてしょっちゅう吹き出物ができるんだろう」という悩みを抱えて来院される方はたくさんいらっしゃいます。ほとんどの方は脂性肌をただの厄介ものとしか思わずにいらっしゃるのですが、私はカウンセリングを始めるときにまずこの話をします。脂性肌は、短所と長所を同時に持つ肌タイプだということです。
脂性肌は皮脂の分泌が活発な肌です。朝整えても午後になるとテカり、ニキビが繰り返すという特徴があります。しかし、この活発な皮脂がむしろ肌を守ってくれる面も確かにあります。今日は、脂性肌を両面からバランスよく見る視点と、診察室でおすすめしているケアの方向性をまとめてみます。
なぜ脂性肌を一概に悪いとは見ないのか
皮脂は厄介な存在としか思われていませんが、実際には肌を保護する役割を担っています。脂性肌が持つ強みをまとめると、次のとおりです。
- 皮膚バリア:皮脂は水分の蒸発を防ぎ、外部からの刺激を和らげます。そのため脂性肌は、相対的にバリアがしっかりしている傾向があります。
- 再生力:皮脂が少なすぎると肌がカサついてバリアが弱まり、再生が遅くなることがあります。適度な油分は肌をツヤのある健康的な印象に見せてくれます。
- 小じわ:脂性肌は乾燥肌よりも皮膚が厚い傾向があるため、目元や口元の小じわが相対的に目立ちにくくなります。

三つ目の特徴は、老化の観点からはかなりうれしい強みです。同じ年齢でも、油分に支えられている肌は深いしわが現れるのが遅い傾向があると報告されています。脂性肌だからといって、ご自身を必要以上に残念に思う必要はないということです。
では、短所はどこから始まるのでしょうか

問題は、皮脂が過剰なときに生じます。適度であれば盾になりますが、あふれると毛穴を詰まらせ、トラブルの温床になるからです。
- 繰り返す肌トラブル:過剰な皮脂が毛穴を詰まらせると、アクネ菌が繁殖しやすい環境ができあがります。
- 黒ずみと開いた毛穴:皮脂が過度に分泌されると毛穴が広がり、黒ニキビや白ニキビができやすくなります。
- ニキビ跡:ニキビが繰り返されると、跡が残るケースも珍しくないと報告されています。個人差はありますが、一度定着した跡を元に戻すのは簡単ではありません。
長所と短所を並べて見ると、次のようにまとめられます。
| 区分 | 脂性肌 | 乾燥肌 |
|---|---|---|
| 皮膚バリア | 相対的にしっかり | 相対的に弱い |
| 小じわ | 目立ちにくい | 目立ちやすい |
| 毛穴とトラブル | 広がりやすく頻繁 | 相対的に少ない |
| ケアの焦点 | 過剰な油分の調整 | 水分の補給 |
大人ニキビが繰り返すとき、私は表に見える炎症よりも皮脂腺の活動そのものを先に確認するのですが、この視点は繰り返す大人ニキビで皮脂腺をまず見る理由でより詳しく取り上げました。赤い跡や開いた毛穴まで一緒にお悩みなら、ニキビと毛穴、赤みを一緒に見るときの順序も参考になります。
ご自身の肌が脂性肌なのか、油分と水分のバランスがどの程度崩れているのか、自分で判断するのが難しい場合は、今すぐチャットで相談するからお気軽にお尋ねください。
脂性肌の核心は、結局のところ油分と水分のバランス
脂性肌のケアの目標はシンプルです。過剰な油分は取り除き、さっぱりとした水分を補ってバランスを整えること。皮脂をむやみになくすのではなく、あふれている分だけを整えるという感覚が大切です。
ゴシゴシこすれば皮脂がなくなりそうに思えますが、実際にはそうではありません。むしろバリアが壊れて炎症が悪化するケースを、診察室でよく目にします。洗顔は丁寧に、しかしやさしくが原則です。
診察室でおすすめしているケアの順序
ご自宅で守れる順序を、段階ごとにまとめました。
- 洗顔:弱酸性の洗顔フォームやジェルタイプのクレンザーで、朝晩丁寧に、しかしやさしく洗います。過度にこする洗顔は避けます。皮脂を溶かすBHA成分配合のクレンザーも役立ちます。洗顔方法にいつも迷っていた方は、クレンジングはどのように行うのがよいかをまとめた記事も併せてご覧いただくことをおすすめします。
- 角質と皮脂のケア:BHAやAHA配合の製品で、毛穴の中の古い角質や過剰な皮脂をやさしく整えます。必要に応じて皮膚科でスケーリングを受けるのも一つの方法で、アクアピールのような院内でのスケーリングがこれにあたります。
- 保湿:べたつく油分の多いクリームやオイルの代わりに、さっぱりとしたジェルやローションタイプの軽い保湿剤で水分を補います。
すでに跡が残り始めている場合は、ホームケアだけでは限界があります。こうした場合の診察室でのアプローチはニキビ跡でお悩みの方のための記事で取り上げていますので、ご参照ください。

今はどこに集中すればよいのか
まとめると、脂性肌は老化の面ではうれしい強みを持つ一方で、トラブルには弱い肌です。ですから当面は、ニキビや毛穴といったトラブルケアに焦点を合わせるのがよいでしょう。油分に支えられているという強みは、年齢を重ねるほどむしろ輝いてくるはずですから。
次の記事では、反対側にある乾燥肌の長所・短所とスキンケア戦略を続けて取り上げます。ご自身の肌タイプがあいまいな方や、何から手をつければよいか途方に暮れている方は、チャットで相談するを押してお気軽にお問い合わせください。
執筆:チョ・ミンギョル院長(皮膚科専門医、大韓皮膚科医師会 色素・ニキビ・酒さ・毛髪マスター認定)。詳しい経歴は医療スタッフ紹介でご確認いただけます。 初回公開 2025年4月1日 / 最終確認 2026-07-09
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、適した治療や結果は個人の状態によって異なる場合があります。