リフティングのご相談に来られる方が最も混同されやすい二つが、ウルセラとサーマクールです。名前はよく耳にするものの、何がどう違うのか、どちらか一つだけ受ければよいのか、それとも一緒に受けるべきなのかを尋ねられるケースがほとんどです。診察室で私が実際にどのようにご説明しているかを、そのまままとめてみました。
ウルセラとサーマクールは、そもそも何に働きかける点が違うのか
まずはたとえ話から始めるほうが理解しやすいと思います。私たちの顔の皮膚は、脂肪を包んでいる革の袋だと考えてください。この袋は年齢を重ねるほど薄くなり、弾力を失っていきます。

袋が薄くなると、内側の脂肪をしっかりとつなぎとめておく力がなくなります。すると、脂肪が重力の方向へ流れ落ちていきます。

このように垂れ下がった脂肪が、ほうれい線やマリオネットラインをつくります。ここで二つの施術のアプローチが分かれます。ウルセラは超音波エネルギーで脂肪層と筋膜層、つまりSMAS層を収縮させ、袋の中の脂肪の重みを軽くします。サーマクールは高周波エネルギーで真皮層のコラーゲン生成を刺激し、袋そのものを引き締めて強化します。一つは荷物を軽くする方法、もう一つは袋を丈夫にする方法というわけです。
超音波と高周波、作用する層はどう分かれるのか
二つの施術を並べてみると、役割分担がはっきりします。
| 区分 | ウルセラ | サーマクール |
|---|---|---|
| エネルギー | 超音波 | 高周波 |
| 主に届く層 | 脂肪層と筋膜(SMAS)層 | 真皮層 |
| 中心となる作用 | たるんだ組織を上へ引き上げる | コラーゲン刺激で皮膚を引き締める |
| たとえ | 袋の中の脂肪の重みを軽くする | 袋そのものを丈夫にする |
高周波が真皮でどのようにコラーゲンを刺激するのか、その原理が気になる方は、高周波リフティングの仕組みを解説した記事を併せてお読みいただくことをお勧めします。機器ごとの違いがもっと気になる方には、リフティング機器をどのような基準で選ぶかをまとめた記事も役立ちます。
なぜ若いほどウルセラ一つでも方向性が定まるのか
20代から30代前半では、ウルセラ単独でも二重あごが目に見えて整うケースを診察室でよく見かけます。肌の弾力がよい時期なので、脂肪の重みを軽くするだけで、皮膚が自然と元の位置へ引き寄せられるためです。ただし、効果の程度には個人差があります。
反対に、ウルセラを必要以上に過度に照射すると、頬がこけて見えることがあります。脂肪の重みを減らす施術なので、顔の形や脂肪量を見ずにショット数だけを増やす方法はお勧めしません。
このようなお悩みなら、まずリフティングを考えます
診察室でリフティングの方向性を定めることになる代表的な状態は、次のとおりです。
- フェイスラインが崩れ、顔の輪郭がぼやけてきた場合
- 二重あごや深いたるみが気になる場合
- 顔全体のリフティングが必要な場合
- 皮膚が薄くなり、小じわが目につくようになった場合
- ハリの低下とともに毛穴が広がった場合
- 肌のキメをなめらかに整えたい場合
これらのうち複数が重なるほど、一つの施術だけで方向性を定めるのは難しくなります。
年代によって組み合わせはどう変わるのか
同じリフティングでも、肌の状態によって重心が変わります。
- 20代 — 弾力がよい時期なので、ウルセラ単独でもはっきりとした変化が報告されています。
- 30代 — 弾力が少しずつ落ち始める時期なので、ウルセラを基本とし、サーマクールを補助的に併用する方向をお勧めすることが多いです。
- 40代以上 — たるみとハリの低下が本格的に現れるため、ウルセラとサーマクールを併用して、奥から表面までケアするほうが効果的です。

上の写真のように、たるみとハリの低下が同時に現れているケースは、二つの施術がともに必要となる典型的な例です。もちろん、顔の形や脂肪の分布によって必要な組み合わせはいくらでも変わりえます。機器そのものが気になる方はウルセラ、サーマクール、デンサーティの紹介も参考にしていただけますし、サーマクールでもハリが十分に戻らないときにどう方向を変えるかは、ウルトラクリアへ切り替える基準を取り上げた記事にまとめています。
費用はどのように決まるのか
どちらの施術も、ショット(shot)数を単位として費用が設定されます。おおむね、ウルセラは比較的少ないショット数で、サーマクールはより多いショット数で行うことが多いです。ただし、必要なショット数は顔の形やたるみの程度によって異なるため、正確な費用はご相談後にご案内いたします。
決める前に一つだけ押さえるなら
ウルセラとサーマクールは競合関係ではなく、それぞれ異なる層を担う補完関係に近いものです。脂肪の重みを軽くするのか、皮膚を引き締めるのか、それとも両方が必要なのかは、結局のところ今のハリとたるみの状態を直接見て判断する必要があります。ご自身での判断が難しい場合は、お近くの皮膚科専門医に相談されたうえで決めることをお勧めします。どの組み合わせが合うか見当がつかない場合は、今すぐチャットで相談するから気軽にお問い合わせください。
執筆:チョ・ミンギョル院長(皮膚科専門医、大韓皮膚科医師会 色素・ニキビ・酒さ・毛髪マスター認定)。詳しい経歴は医療スタッフ紹介でご確認いただけます。 初回公開 2024年12月9日 / 最終確認 2026-07-09
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、適した治療や結果は個人の状態によって異なる場合があります。